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本の要約、メモ、書評など。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書メモ】高田宏史『世俗と宗教の間——チャールズ・テイラーの政治理論』

高田宏史『世俗と宗教の間——チャールズ・テイラーの政治理論』(2011、風行社) (※自分の興味がテイラーの世俗主義論にあることから、以下メモ書きはほとんど『世俗の時代』周辺の記述のみです。)

【読書メモ】デヴィッド・グレーバー  『民主主義の非西洋起源について』

デヴィッド・グレーバー『民主主義の非西洋起源について』(訳)片岡大右(2020年、以文社) 「民主主義はアテネに起源を持つ西洋起源の理念である」という通説の誤謬を明らかにした刺激的な一冊。そもそも現在的な意味(肯定的な意味)で民主主義の語が使われる…

【要約】リチャード・E・エヴァンズ『第三帝国の歴史 第一巻——第三帝国の到来(下)』

リチャード・E・エヴァンズ『第三帝国の歴史 第一巻——第三帝国の到来(下)』(監)大木 毅 (訳)山本 孝二(2018、白水社) 『第三帝国の到来(上)』の続き。下巻となる本書は世界恐慌からヒトラーの政権掌握までを詳述。

【要約】リチャード・E・エヴァンズ『第三帝国の歴史 第一巻——第三帝国の到来(上)』

リチャード・E・エヴァンズ『第三帝国の歴史 第一巻——第三帝国の到来(上)』(監)大木 毅 (訳)山本 孝二(2018、白水社) 本書は、ビスマルク以降のドイツの歴史を幅広い視点から大ボリュームで論じた『第三帝国の歴史』の第一巻である。しばしば議論に上が…

<第三回>ベルクソン『意識に直接与えられたものについての試論』を読む

さて、第三回も前回に引き続いて第二章を読み進めていきます。 第二回では、二つの多様体——数的多様体と質的多様体——についての議論を追っていきました。前回の最後で提起されていたのは、「空間」と「時間」について、数的/質的の区別に照らして論じると、…